お久しぶり。
最近はというと、街は大統領選の話でもちきりですね。
(正直もうあの大統領選、疲れました。)
私は、変わらず毎日バタバタしてます。
今日は人権について。
人種差別でいじめられたり、黒人がむやみに襲われたり、
人権問題が深刻化する現代、マイノリティと呼ばれるコミュニティ、
特にアメリカでは、場所によっては黒人の人たちへの差別、暴行の歴史がいまだに根強く残るため、街では(学校内でも)プロテストする人がたくさんいます。
ついこの間は、私の通う大学で白人生徒が黒人生徒を侮辱した事件で、プロテストが行われていました。
おいおい、大学生にもなって黒人の生徒をゴリラ呼ばわりするか、と思ったけど、よく考えれば、ドナルド・トラ〇プという方も70にもなってあれなのだから、年齢は関係ないのですが。
話をトランプにすり替えるつもりはありません。
さて、一連の人種差別に関する事件を経て、アメリカではBlack lives matter(黒人の命も大切だ)という看板を掲げてプロテストする人達がたびたびニュースに取り上げられましたね。
そうしたらいつの間にかAll Lives Matter! という発言も聞くようになりました。
今や、もうセリフのように、
Black lives matter! All lives matter! があふれかえっていますが、
実際のところ、本当の言葉の意味を考えて我々は使っているだうか、ということ。
なぜBlack Lives Matterというスローガンが広まったかというと、
たびたび、黒人の人たちが狙われて、罪なき命が奪われる悲惨な事件が
起こったからです。これは今に始まったことではありません。
KKKが存在した時代(今現代も潜んでいますが)、黒人は白人を一目見ただけで、リンチされ虐殺されました。
そうした白人至上主義団体にたびたび襲われてきた黒人の人達の歴史がまだこの世に残っているからです。
一方でそれに重ねて、
All lives matterと叫ぶ人。
人類皆の命が大切!
そんなこと口にしなくても、アタリマエです。
アタリマエなんです。
人類皆の命が大切なのにもかかわらず、人種間で争いが起こっているから
Black Lives Matterと叫ぶのです。
今日、人権のクラスで一人の男性生徒(ナイジェリア出身)と、黒人女子生徒(アメリカ人)の間で、その言葉一つで喧嘩が起こりました。
その前からLGBTQの話でクラス内がセンシティブな空気になっていたのですが、そこで彼が発言の中で All lives matter と言ったのがきっかけで、彼女が憤慨しました。
彼女が言うには、All Lives matter なんて当たり前で、そんな言葉なんの不自由もないマジョリティの人が言っているだけのことば。
とのこと。
まあ、かなり納得ですよね。
黒人の命も大切!と叫ばれて、
いや違うみんなの命が大切なんだ!
と重ねて叫ぶ人はきっとマジョリティの人々。
私が思うに、彼は純粋に命の大切さを言葉にしたかっただけで
たまたまその文章になってしまったのかもしれない。
だけど、この世の中にそのセリフがもう定着しているために、
彼女は彼のことをまたもや、黒人の人種差別問題をなおざりにしてすべての人権が大切なんだと正当化するマジョリティの人々の一部だと、とらえてしまったのかもしれない。
(しかし、あの口論は第3者から見ても恐ろしかった。)
言葉一つ一つが、またそれが人権に関する発言なら、
それを私たちがどれほど慎重に扱われなければいけないのか。
黒人の命が大切だと叫ばれている理由を考えなおして、
しっかり言葉の内容を理解した上で発言、会話しないといけないな
と改めて感じた一日でした。