前回も軽く偏見については触れたのですが、
今回はまた違った、Single Story のお話。
皆さん、シングルストーリーっていうのはご存知でしょうか。
シングルストーリーとは簡単に言うと、一つの固定観念で、物事を判断してしまうということです。
シングルストーリーがどれだけ危険なものか、
TEDの中でチママンダ・アディーチェというナイジェリア出身作家が語っています。
ナイジェリアというとどういう印象を受けるでしょう。
ナイジェリアで生まれ育った作家のチママンダは、アメリカの大学に進学した際、ルームメイトが、アフリカに対する強い固定観念を抱いていたらしく、
ナイジェリアの公用語が英語であるにもかかわらず、
どこで英語を学んだのかという質問を投げかけてきたり、アフリカは貧しく人々が病気で苦しみ、白人の救いの手を待っているという印象から、同情の念を抱かれていたといいます。
これはナイジェリアだけに限りません。
私のあるサウジアラビア人の女友達は、テレビで私たちがよく見るヒジャブをかぶらず、体のラインを見せないようにするわけでもなく、いつもロングヘアとトムボーイスタイルですが、彼女は毎回のように、「ヒジャブかぶらないの?」「サウジアラビア出身なんてお金持ちなんだろうね」「砂漠にすんでるの?(住んでるわけない)」
と聞かれ、いい加減にしろと呆れているそう。苦笑
実は私も日本以外の出身の人と接するとき、よく感じることです。
いいことも悪いことも。
例えば、日本人の印象は礼儀正しい。勤勉。お寿司。(笑)
これはアメリカにいる今もよく言われること。
実際に日本人はそういう素質があると思うので私も日本人だからこその礼儀正しさみたいなもは大事にしているんですけど。(笑) そしてお寿司がおいしいのも事実。
でも、よく日本人(特に女性)ってナメラレルとかもいいますよね。
これも実は日ごろからよく感じることです。
例えば、これは数年前の話ですが、、、
白人男性がレクチャーで、日本人女性のゲットの仕方を伝授していた問題。
彼は日本入国禁止になりましたが、彼のレクチャーを聞いた日本にいったこともない米国人たちはもちろん信じますよね。
ピカチュウっていっとけば、ゲットできるって。
そのあと私の日本人友達は実際にカナダのクラブで、外国人男性にピカチュウピカチュウと話かけられたらしいです。(その友達は憤慨して追いやったらしいですが。さすが。)
シングルストーリーにしては、浅はかでくだらないトピックですが、とても大事なことです。
確かにがたいのいいかっこいい男性が自分のことを好いてくれたらうれしいかもしれませんし、そして皆が皆そのような目で日本人女性を見ているとも、限りません。
本当に日本のことが心からが好きな方もいらっしゃいますし、
こっちがそのピカチュウストーリーだけで、何でもかんでも避けてしまうのも、一種のシングルストーリーです。
メディアが便利になって情報がすぐに手に入り、また一瞬で拡散するこの時代だからこそ、しっかりと見極めることが大切です。
私も多様性の国にいるからこそ、こうやって今改めて気づいて、書いています。
ケニアから来た人、中国から来た人、インドから来た人、いろんな人の個々のバックグラウンドを尊敬することが大事。
チママンダのTED TALK、見たことない人は、是非見てみてください。:)